長年スリッパ業界に深く関わってきたメーカーとして、私たちはスリッパ毎日履いていると、この一見シンプルな小さな物にたくさんの知識が隠されていることを実感します。今日は、スリッパについて、生産者の視点から、意外と知らないことをご紹介します。
1. スリッパの「核」:素材が履き心地を決める
スリッパは板2枚とストラップだけだと思っている人が多いですが、実は素材が鍵となります。市販されている一般的なスリッパの素材は、大きく分けて3つのカテゴリーに分けられます。
EVA(エチレン酢酸ビニル):軽くて柔らかく、滑りにくく、浴室履きに適しています。低コストで耐久性があるため、当社工場の家庭用スリッパの90%にこの素材が使用されています。
PVC(ポリ塩化ビニル):安価だが、硬化しやすく割れやすいため、冬場に履くと氷の上を歩くような感じになり、現在では徐々に淘汰されつつある。
天然素材(綿、麻、ゴム、コルク):足触りは良いですが、コストが高くなります。例えば、高級なゴム製スリッパには、滑り止めと抗菌作用のある天然ラテックスが使用されていますが、価格は数倍高くなることがあります。
秘密:一部の「うんこみたいな」スリッパは、実は発泡時に密度を調整したEVA素材です。宣伝文句に騙されて、余計なお金を使わないようにしましょう。
2.滑り止め≠安全、重要なのはパターンを見ること
購入者から最も多く寄せられる苦情の一つは「スリッパが滑る」というものです。実は、滑り止め効果はソールの素材だけでなく、パターンデザインにも秘められています。私たちは以下のテストを行いました。
バスルームスリッパの模様は、水膜を破るために深く多方向に向いている必要があります。
フラットな模様のスリッパは、どんなに柔らかくても、濡れると「スケート」のようになってしまうので、役に立ちません。
したがって、メーカーが注意を怠ったことを責めないでください。スリッパの模様が平らになってしまったら、ためらわずに交換してください。
3. スリッパに「臭い足」が付いているのはなぜですか?
臭いスリッパの責任は製造者と使用者が分担すべきです。
素材の問題:リサイクル素材で作られたスリッパは気孔が多く、細菌が隠れやすいです(購入時に刺激臭がする場合は捨ててください)。
デザイン上の欠陥:完全に密閉されたスリッパは通気性が悪い。一日中汗をかいた後、足の臭いがしないなんてありえない。今後は全てのスリッパに通気孔を設ける予定です。
使用習慣:スリッパは長期間日光にさらされたり、洗濯されたりしないと、どんなに良い素材を使っても耐えられません。
提案: 抗菌コーティングが施された EVA スリッパを選択するか、定期的に消毒液に浸してください。
4. メーカーが教えてくれない「コストの秘密」
9.9ドルで送料無料のスリッパはどこから来たのでしょうか?在庫処分品か、薄くて光が透過するスクラップで作られていて、1ヶ月も履くと変形してしまうのでしょう。
ネット有名人共同ブランドモデル:コストは普通のモデルと同じかもしれませんが、高価なのはプリントされたロゴです。
5. スリッパの「寿命」はどのくらいですか?
当社の老化テストによると:
EVA スリッパ: 通常使用で 2 ~ 3 年 (日光にさらさないでください。脆くなります)。
PVCスリッパ:約1年で硬化し始めます。
綿や麻のスリッパ: カビが生えるのが嫌でなければ、6 か月ごとに交換してください。
最後のヒント:スリッパを買うときは、見た目だけで選ばないでください。靴底をつまんで、匂いを嗅いで、折りたたんで弾力性を確認してください。そこには、作り手の細やかな配慮が隠せません。
——スリッパの本質を見抜くメーカーから
投稿日時: 2025年6月24日